講師:薮内佐斗司
発行:NHK
「仏像はどこから来たの?」
この本では図で示しているが言葉で表現すると、ガンダーラ地方で仏教とゾロアスター教・バラモン教、そしてヘレニズム(ローマ・ギリシャ文明)と融合し西安(長安)で道教が混合され、雲崗、北京などの北ルートで新羅に入ったものが日本の河内の秦氏へ伝わった。一方、西安から寧波などの南ルートで百済に入り、日本の飛鳥の蘇我氏に伝わったとされている。
中央アジアの研究家の本によると(現在具体的な書名を上げるには手間がかかりすぎるので省略)中央アジアでイラン系の神を仏教が取り入れ弥勒信仰が生まれたと書いてあるので、新羅の出自と考え併せると興味深い。また、秦氏は中国大陸の秦が王朝滅亡後朝鮮半島に入った人たちの末裔という説がある。秦の発祥地は大陸西域の馬の産地であったことなどから、ひょっとして馬を日本へ持ち込んだのは新羅系渡来人?秦氏との関係は?などと古代幻想が膨らんでいく。