kiyomizuzaka48の日記

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西洋美術史

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増補新装カラー版 西洋美術史

監 修:高階秀爾

発行所:株式会社美術出版

 

初めに「原始美術と古代オリエント美術」として青柳正規が書いている部分を引用する。

【ラスコー洞窟やアルタミラという洞窟の動物像はほとんどすべて側面観で描かれているが、ビソン(野牛)のような偶蹄類の蹄は正面観に近い角度で描写されている。動物の健康状態を現す部分として先史人も脳裡に鮮明に記憶されていた結果である。一方、ギリシ幾何学文様様式時代の陶器画に描かれた人物像は頭部と下半身が側面観、上半身が正面観で表されている。どちらも一つの形像を異なる視点から捉えているという点で類似した描法のごとく考えられるが、前者は獲物としての動物の特質を把握するために記憶されていった結果であり、後者は形態力の最も強い面が造形表現のために選択された結果である】

この人物像の描き方はエジプト絵画やメソポタミア絵画(この本ではシュメール美術と表記)と同じように思える。またそうした絵画・美術からギリシャ美術は影響を受けていると思える。山田五郎「西洋絵画入門」では【プロポーションン重視のリアルで躍動的な肉体表現】としてクレタ島紀元前16世紀の《百合の王子》が取り上げられているが、その画はあきらかに頭部と下半身が側面で上半身が正面に描かれてる。山田五郎はそのことに一言もふれていない。ただ人体に応用された黄金比である八頭身であることだけが強調されている。

続く