みんぱくワールドシネマ
「テルアビブ・オン・ファイア」
監督:サメフ・ゾアビ
俳優:カイス・ナシェフ、ヤニフ・ビトン
司会・解説:菅瀬晶子
主人公はイスラエル市民権を持つパレスチナ人の青年。名前はサラーム。意味は平和。彼にTVドラマの内容でいろいろ口出す検問所の司令官はアラブ系キリスト教徒のイスラエル人。この二人が中心になって愉快な物語を展開していくなかで、イスラエルとパレスチナ、アラブの問題が浮かび上がっていく。
私は学生時代にイスラエルやユダヤ人について少しは勉強したのだが、それらの知識はただ歴史や政治からみただけだった。今回この映画を観てイスラエルやパレスチナに住む、人々の生活について少し学んだことによって、現在の中東の問題に対する認識も少し深まった気がする。人々の生活を知らずして、政治問題だけで理解しようとしてもただ『対立』の認識しかもたらさないのかもしれない。と思い、久しぶりにイスラエル関係の本を買った。
映画は人々の生活がわかるので、私は遠い世界の人々についての認識を深めるのに利用している。