この二人の写真家の作品は、ただ見るだけで、心の中にストーンと入ってくる。理屈抜きで楽しめる作品だ。米美知子の方は毎月「CAPA」で作品が掲載されているのだが、見るたびに「すげえ!」と感心している。見た人の心をぐいっと引き寄せるパワーを持った作品だと思う。
半田菜摘は現役の看護師さんだそうで、発表される作品の数は多くない。しかしこの人の作品にはいつもほっこりさせられている。作者の動物に向き合う心が、他人(鑑賞者)にもストレートに伝わっているように思う。
私は自分のブログ(文章)では誰に対しても敬称は略している。学生時代の癖で、例えば友人たちと討論している時に「吉本隆明は」とか「三浦つとむは」とか、どんなに有名な人にたいしても敬称はつけなかった。もちろん本人にたいしてはちゃんと「さん」をつけて礼節を守っていたが。つまり、自分と距離のある人には文章では敬称をつけない。生意気な学生の感覚がそのまま今も続いている。