kiyomizuzaka48の日記

一日一日を楽しく暮らしている老人の暇つぶしです。使用しているカメラはZ50とZfとCOOLPIXーW300です。適当に撮って楽しんでいます。

有岡城跡

学生時代は、狭い日本では遺跡の保存は最低限にしないと新しい物をつくれないから、新しいもののためにどんどん古い物を壊すべきだと思っていたが、歳をとると現在の新しい建物がつまらなく思えてきた。耐用年数にしても昔の建築物のほうが少しづつ修復しながら長く使えるのに、近代科学をベースに建てられたものがあっという間に耐用年数になり、全部ぶっ壊すようなことを繰り返しているように思う。公共の建築物は日本のような四季があったり、年中暑くて湿気が多い地区も寒冷な地域も同じデザインの建物が建っているような気がする。いわゆる「俺様建築物」が多く見られるような気がする。そのどれも100年ぐらいしたら、全壊して新しい物を作らなければならないのじゃないのかな。年数が経つに従って、風雨や紫外線にさらされるだけでなく、物も建築物も人の手で摩耗し磨かれていく、そこに美と温もりがあるのじゃないだろうか。某経済学者が言った。「美術品はデジタルで保存したら、現物は破壊して処理すればいい」。デジタル保存は大事だが、建築物も美術品も古代遺物も、現物を見ることによって感じる「もの」があること、それを感じることが大事だということを現代のデジタル人間達はわからなくなっているように思う。

兵庫県伊丹市有岡城

Z50 ZDX16-50mmf3.5ー6.3VR